「虐待によるAHTに対する日本小児科学会の見解」への賛同について
「虐待によるAHTに対する日本小児科学会の見解」への賛同
2020年12月20日付で公益社団法人 日本小児科学会より「虐待によるAHT(Abusive Head Trauma in infants and children: 以下、AHT)に対する日本小児科学会の見解」について、本学会への賛同表明の依頼がありました。
その趣旨としては、「AHTに関して、昨今の報道を鑑みると、子どもの権利擁護が守られていない状況が持続している」ことを危惧して、子どもに関わるすべての方に向けて2020年10月に発出されたこの見解への賛同を学会として求められ、理事会で検討いたしました。
強調点とは、以下の3点です。
1)AHTの医学的妥当性
2)小児科医をはじめとする医療者は慎重に鑑別診断を行っている
3)子どもに関わるすべての医療者は、子どもの代弁者としてChild Firstの原則を堅持して行動する必要がある
日本小児看護学会としては、虐待防止は重要な課題ですし、“Child Firstの原則を堅持”することは、本学会としても疑う余地のない重要な点であると考えます。一方で、冤罪のご家族が皆無ではないことも考えられ、そのケアについても十分に注視しつつ、小児看護の課題として考え続けていく必要があります。見解の全文では、多くの根拠文献を引用されて、定義から診断~病態~医療者の役割等が述べられています。「AHTの診療にあたる多くの病院は院内こども虐待対応チーム等を有し、チーム医療で行われている」ことも説明されています。
下記URLの日本小児科学会HPに見解の全文をご確認いただけますので、会員のみなさまにおかれましては、ぜひ全文をお読みいただき日々の看護に役立てていただけますようお願い致します。
2021年3月吉日
一般社団法人 日本小児看護学会長 浅野みどり
理事・監事一同